「古民家」ビジネス活況

「古民家」ビジネス活況 ホテルやカフェに改修 千葉県内で支援制度相次ぐ

県内で古民家をホテルやカフェに改修し、活用するビジネスの需要が高まっている。古民家の歴史的な価値が訪日外国人観光客に対する観光資源や地域活性化の柱として見直されているためだ。県内の金融機関でも、古民家を活用した事業を資金面で支援する全国初の制度の導入が相次ぎ、注目を集めている。

「シンポジウムとしては過去最大の参加があり、関心の高さを感じている」。5月30日に大多喜町で、初となる古民家の視察ツアーとシンポジウムを行った千葉銀行法人営業部の担当者はこう明かす。同行では、当初100人程度の申し込みを想定していたが、県や市町村の担当者、旅行代理店や鉄道会社の事業者などの申し込みが殺到。最終的に500人以上が参加する大盛況だった。

同行では、2月に古民家ビジネスを支援する専門の「古民家活用チーム」の設置や、全国初となる「ちばぎん古民家事業支援融資制度」も導入。築50年以上経過した木造の建物で、古民家として観光資源、歴史資源の価値が認められたものが対象の融資制度だ。

通常の融資制度では、築50年以上の古民家は担保価値が低く、融資が難しかった。だが、新制度は事業が軌道に乗るまで、3年を上限に元金の返済を猶予する仕組みや設備資金の返済期間は最長20年と、通常の融資より長めに設定した。

また、「事業を始めたいが、適当な古民家物件を探すのが難しい」といった声に対応し、大多喜町と共同で、事業に活用できる古民家のデータベース構築も進める考えだ。

県信用保証協会も6月から全国初となる古民家を活用した事業を支援する保証制度「ふるさとちば」を新設した。既に事業を展開している事業者だけでなく、古民家を活用した事業を新たに行う創業者も対象。工法や外観、地域における役割で歴史的資源として価値を認められる場合に、金融機関と協調融資する仕組みで、信用保証料率に0・1%の制度割引の適用などを行う。古民家事業に特化したパッケージ型の制度導入で、「古民家を活用した地域活性化を後押し」する狙いがあるという。

県内では、京葉銀行も官民ファンドの「地域経済活性化支援機構(REVIC)」や佐原信用金庫(香取市)と共同で観光活性化ファンドを設立。古民家を活用した宿泊事業などへの出資を進めている。

県内には歴史的な建造物が多い香取市や大多喜町などに加え、農村部を中心に古民家が多く存在するが、活用されず空き家になっているケースも多い。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、日本の伝統文化を伝える観光資源、人口減対策や地域活性化の“切り札”として、古民家の活用にはますます期待が高まりそうだ。

http://www.sankei.com/region/news/170728/rgn1707280035-n1.html

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